
「BPOとBPaaS、結局どちらを選べばいいのか分からない」。業務効率化を検討している方から、よくこうした相談をいただきます。結論から言うと、両者は仕組みも向いている業務も異なるため、違いを知らないまま委託先を選ぶと、期待した効果が得られないことがあります。この記事では、BPOとBPaaSの違いと、自社に合う選び方について順を追って説明します。
BPO(ビジネス・プロセス・アウトソーシング)とは、企業の業務プロセスの一部または全部を、外部の専門業者に任せる仕組みのことです。経理処理やコールセンター対応、データ入力など、人の手で行う作業を外部に委託する形が中心になります。
委託先では人が実際に作業を行うため、業務内容や進め方について細かく相談しながら進められる点が特徴です。一方で、業務量が増えると人員の確保に時間がかかることもあります。
BPaaS(ビジネス・プロセス・アズ・ア・サービス)とは、業務プロセスをクラウド上のシステムやAIを組み合わせて提供するサービスのことです。従来のBPOに、AIによる自動処理やシステムによる効率化を組み合わせた形と考えると分かりやすいでしょう。
たとえば、問い合わせ対応をAIチャットボットが一次対応し、判断が難しい内容だけ人が対応するといった形がBPaaSの一例です。業務量の増減に応じて処理能力を調整しやすいという利点があります。
判断の軸として分かりやすいのは、業務の性質です。判断や対話が多く求められる業務は、人による対応が中心のBPOが向いていることが多いです。一方、定型的で繰り返しの多い業務は、AIやシステムを活用したBPaaSと相性が良い傾向があります。
ただし、すべての業務がきれいに分かれるわけではありません。同じ業務の中でも、定型部分はAIに任せ、判断が必要な部分は人が担うという組み合わせ方も一般的になってきています。
費用面では、BPOは人員の稼働に応じた料金体系が中心になりやすく、BPaaSは利用量に応じた従量課金制が取られることが多いです。業務量の変動が大きい企業では、BPaaSの方が無駄なコストを抑えやすい場合があります。
一方で、立ち上げ時の初期設定やシステム連携にはそれなりの準備期間がかかることもあります。導入前に、どの程度の期間で運用が安定するかを委託先に確認しておくと安心です。
| 比較項目 | BPO | BPaaS |
|---|---|---|
| 対応の主体 | 主に人 | AI・システムが中心、人が補助 |
| 向いている業務 | 判断や対話が多い業務 | 定型的で繰り返しの多い業務 |
| 料金体系の傾向 | 稼働時間や人員数に応じた料金 | 利用量に応じた従量課金が多い |
| 立ち上げまでの期間 | 比較的短期間で開始しやすい | システム連携などに準備期間が必要なことがある |
1人で会社を運営している場合、まず自社のどの業務にどれくらいの時間を割いているかを書き出すことをおすすめします。経理、問い合わせ対応、資料作成など、業務ごとに費やしている時間が見えてくると、BPOとBPaaSのどちらが向いているか判断しやすくなります。
当社でも、御社の業務内容を伺いながら、人による対応とAIによる自動化のどちらが適しているかを一緒に整理するところから始めることが多いです。
BPOとBPaaSは対立するものではなく、組み合わせて使うことも十分に考えられます。たとえば、定型的な問い合わせ対応はBPaaSで自動化し、個別対応が必要な案件だけ人によるBPOに回すといった形です。
どちらか一方に決めてしまう必要はありません。業務ごとに最適な形を選ぶという考え方の方が、結果として無理のない運用につながりやすくなります。
注意:BPaaSは便利な反面、AIの処理範囲を広げすぎると、かえって確認作業が増えてしまうことがあります。導入当初は対応範囲を絞り、様子を見ながら広げていく進め方が無理のない方法です。
Q.BPaaSを導入すると、担当者は不要になりますか。
A.完全に不要になるわけではありません。AIが処理しきれない例外対応や、全体の確認を行う担当者は引き続き必要になることが多いです。
Q.小規模な会社でもBPaaSは導入できますか。
A.業務内容によっては小規模な会社でも導入しやすいサービスがあります。費用感や対応範囲は委託先によって幅があるため、複数社に相談して比較することをおすすめします。
BPOは人による対応が中心で、判断や対話が必要な業務に向いています。一方のBPaaSは、AIやシステムを活用し、定型的な業務を効率よく処理できる仕組みです。どちらが優れているというものではなく、自社の業務内容に合わせて選ぶ、あるいは組み合わせることが大切です。
当社は東京都千代田区を拠点に、AIを活用したBPOのご相談を承っております。御社の業務内容に合わせて、どのような形が無理のない運用につながるか、一緒に整理するところから始めることができます。ご相談は無料ですので、初回相談無料の機会にお気軽にお声がけください。